「フランス革命」をわかりやすく解説

目次

フランス革命とは

フランス革命とは、1789年にフランスで発生した革命です。

これによって1792年、フランスは王政(王が中心の政治)から共和政(王のいない政治)へ移行しました。

そして1804年には、共和政(王のいない政治)から帝政(皇帝による政治)に移行しました。

前提知識:フランスの身分制度

フランス革命を理解するために、フランスの身分制度について知っておく必要があります。

当時のフランスでは、人々は3つの身分に分かれていました。

第一身分は聖職者、第二身分は貴族、第三身分は平民でした。

第一身分と第二身分は、強い権力を持っていました。

また第三身分の中でも、経済的成功を収めたブルジョワジーは影響力を持ちました。

フランス革命の背景:財政難

フランス革命の背景には、フランスの財政難があります。

この財政難は、アメリカ独立戦争の支援などで軍事支出が増加したことが原因です。

財政難の解決のために、第一・第二身分への課税が議論され、第一・第二身分は反発しました。

また食糧不足などに苦しむ第三身分も、既存のシステムへの反発を強めていきました。

フランス革命史①開始

1789年5月、全国三部会が開会されます。

しかし第一・第二身分と第三身分が対立し、決裂します。

そして決意を固めた第三身分は、7月14日にバスティーユ牢獄を襲撃し、フランス国内で反乱を開始します。(フランス革命の開始)

フランス革命史②立憲王政の成立

1789年8月4日、国民議会(第三身分の議会)は、従来の諸制度を廃止します。

そして国民議会は、基本的人権や国民主権に関する人権宣言を発表します。

さらに「1791年憲法」が制定され、フランスは立憲王政(憲法によって、王の権限が制限された状態)へ移行します。

フランス革命史③共和政の成立

立憲王政を維持したいフイヤン派と、共和政(王のいない政治)を実現したいジロンド派が対立します。

1792年9月、王政が廃止され、共和政が実現します。(第一共和政の成立)

フランス革命史④ロベスピエールの独裁

フランス革命が本格化してから、フランスはヨーロッパ諸国と対立を深めていました。

そのような危機的状況に対応するため、1793年、ロベスピエールによる独裁政治が始まります。

フランス革命史⑤テルミドール反動

1794年のロベスピエールの退任後、5人の総裁による政治が行われます。

ロベスピエールの恐怖政治とは対照的に、穏健な政治が行われました。

フランス革命史⑥ナポレオンの時代

1799年、ナポレオン・ボナパルトがクーデタをおこし、総裁による政治が終了します。

ナポレオンは「革命の終了」を宣言し、1804年には皇帝に就任します。(第一帝政の成立)

王政復古へ

1814年、ナポレオンが失脚し、ルイ18世がフランス王に即位します。

これにより、フランスは再び王政となります。(王政復古)

この王政は七月革命まで続きます。



参考文献
五十嵐武士・福井憲彦『世界の歴史21 アメリカとフランスの革命』,中央公論社,1998.
ロバーツ,J.M『図説 世界の歴史7 革命の時代』見市雅俊監修,東眞理子訳,2003.
柴田三千雄『フランス史10講』岩波新書,2006.
木村靖二・岸本美緒・小松久男編『詳説世界史研究』山川出版社,2017.
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