「キプチャク・ハン国」をわかりやすく解説

目次

キプチャク・ハン国とは

キプチャク・ハン国とは、南ロシアを支配したモンゴル人の国家です。

時期としては、1243年~1502年まで存続しました。

ジョチ・ウルスとも呼ばれます。

前史:キエフ大公国

キプチャク・ハン国の成立前、キエフ公国がロシアを支配していました。

背景:モンゴル帝国

キプチャク・ハン国は、モンゴル帝国の一部を構成する国家です。

キプチャク・ハン国史①バトゥ

バトゥは、1227年~1256年の権力者です。

バトゥはチンギスの孫です。

南ロシア方面に遠征を行い、1243年にキプチャク・ハン国を創設しました。

キプチャク・ハン国史②ベルケ

ベルケは、1257年~1266年のハンです。

ベルケはバトゥの弟です。

イスラームへ改宗し、後のマムルーク朝との協力関係に繋げました。

キプチャク・ハン国史③ウズベク

ウズベクは、1313年~1341年のハンです。

イスラームの普及を目指し、場合によっては武力によって改宗を迫りました。

ウズベクの死後、キプチャク・ハン国の衰退が始まります。

モスクワ大公国による併合

1359年、ベルディ・ベクの死亡によってバトゥの家系が断絶し、キプチャク・ハン国の統一が崩れていきます。

そして1502年、ついにキプチャク・ハン国は滅亡します。

その後キプチャク・ハン国の領土は、イヴァン4世によってモスクワ大公国に併合されます。



参考文献
ドーソン『モンゴル帝国史 6』佐口透訳注,平凡社,1979.
杉山正明『モンゴル帝国の興亡 上 軍事拡大の時代』講談社,1996.
杉山正明『モンゴル帝国の興亡 下 世界経営の時代』講談社,1996.
杉山正明・北川誠一『世界の歴史9 大モンゴルの時代』中央公論社,1997.
木村靖二・岸本美緒・小松久男編『詳説世界史研究』山川出版社,2017.
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