「ロシア帝国」をわかりやすく解説

目次

ロシア帝国とは

ロシア帝国とは、近代のロシアを支配した帝国です。

時期としては、1721年~1917年です。

前史:モスクワ大公国

ロシア帝国の成立前、同国はモスクワ大公国と呼ばれていました。

ロシア帝国史①ピョートル1世

ピョートル1世は、1682年~1725年のツァーリです。

ロシアの政治・軍事などを改革し、さらにロシアの工業化を進めました。

北方戦争でスウェーデンに勝利し、ロシアの存在感を高めました。

ロシア帝国史②エカチェリーナ2世

エカチェリーナ2世は、1762年~1796年のツァーリです。

戦争を通じて、ポーランドやトルコから領土を奪いとりました。

また啓蒙専制君主(近代化を推し進める君主)としても知られ、ロシアを大きく発展させました。(とはいえ西欧諸国には及びませんでした)

ロシア帝国史③アレクサンドル1世

アレクサンドル1世は、1801年~1825年のツァーリです。

1812年、フランス皇帝のナポレオン1世と戦い、勝利しました。(祖国戦争)

その後、フランス革命に逆行するウィーン体制を構築していきました。

ロシア帝国史④ニコライ1世

ニコライ1世は、1825年~1855年のツァーリです。

1825年、専制君主政(君主が強大な権力を持つ政治体制)への反対などから、デカブリストの反乱が発生しましたが、鎮圧されました。

そして皇帝直属官房第三部を設置して国内を統制しつつ、専制政治をさらに推し進めました。

また1853年、クリミア戦争が発生しました。

ロシア帝国史⑤アレクサンドル2世

アレクサンドル2世は、1855年~1881年のツァーリです。

クリミア戦争で敗北し、ロシアの人々は西洋諸国に遅れをとっていることを自覚しました。

さらに戦争による生活難もあり、ロシアでは問題の解決が急がれました。

そのためアレクサンドル2世は、行政・司法・教育など複数分野で「大改革」を行いました。

ロシア帝国史⑥ニコライ2世

ニコライ2世は、1894年~1917年のツァーリです。

この治世では日露戦争が行われるなか、1905年革命が起こり、国会開設や憲法制定が行われました。

また第一次世界大戦に参戦するも、戦争による生活難などからロシア革命が発生し、ロシア帝国は崩壊しました。

ソ連へ

ロシア革命が発生し、ロシア帝国の時代は終わります。

そしてソ連の成立に向かっていきます。



参考文献
田中陽兒・倉持俊一・和田春樹編『世界歴史大系 ロシア史2 18世紀~19世紀』山川出版社,1994.
長谷川輝夫・大久保桂子・土肥恒之『世界の歴史17 ヨーロッパ近世の開花』中央公論社,1997.
木村靖二・岸本美緒・小松久男編『詳説世界史研究』山川出版社,2017.
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