「冷戦」をわかりやすく解説

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冷戦とは

冷戦とは、アメリカとソ連の対立を中心とする、資本主義陣営と社会主義陣営の対立です。

時期としては、第二次世界大戦末~1989年です。

対立関係は続いたものの、直接的な戦争は発生しませんでした。

前史:第二次世界大戦

第二次世界大戦において、ソ連はドイツを撃退し、東欧諸国を解放するなどの活躍しました。

そしてソ連は、戦後処理において周辺諸国への影響を強めていきました。

冷戦史①開始

第二次世界大戦末から、ソ連に対してアメリカらは不信感を持っていきます。

1947年には、アメリカのトルーマン大統領が対立を明言し、マーシャル・プラン(ヨーロッパ諸国への経済支援)などで社会主義勢力の抑止を目指しました。

対して1949年1月、ソ連はコメコンを成立させ、社会主義陣営の経済協力を図りました。

冷戦史②NATO/ワルシャワ条約機構

1949年4月、アメリカを中心に、資本主義陣営の軍事同盟である北大西洋条約機構(NATO)が成立します。

1955年、ソ連を中心に、社会主義陣営の軍事同盟であるワルシャワ条約機構が成立します。

こうして資本主義陣営と社会主義陣営の軍事的対立が明確化します。

とはいえ核兵器の使用への警戒もあり、戦争の発生は何とか抑止されていました。

冷戦史③ソ連の経済停滞

1960年代からソ連の経済は停滞し、1980年代初頭には経済成長率が0%になりました。

他の社会主義国でも、同じように経済停滞する国が多発しました。

冷戦史④終了

1984年頃から冷戦は収束に向かっていきました。

そして1989年、アメリカとソ連によるマルタ会談で、冷戦終結が決定します。

冷戦史⑤ドイツの東西統一/ソ連の崩壊

冷戦終結後、社会主義陣営の影響力は大きく低下しました。

1990年、東ドイツ西ドイツに吸収される形で、東西ドイツが統一されました。

1991年、ソ連は崩壊し、ロシア連邦などが成立しました。


参考文献
油井大三郎・古田元夫『世界の歴史28 第二次世界大戦から米ソ対立へ』中央公論社,1998.
猪木武徳・高橋進『世界の歴史29 冷戦と経済繁栄』中央公論新社,1999.
木村靖二・岸本美緒・小松久男編『詳説世界史研究』山川出版社,2017.
全国歴史教育研究協議会編『世界史用語集改訂版』山川出版社,2018.
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