「ニューディール政策」をわかりやすく解説

目次

ニューディール政策とは

ニューディールとは、経済危機を解決するために、アメリカで行われた一連の政策です。

1933年から実施されました。

ニューディールは、経済回復に効果を発揮しましたが、失業率の改善への効果は不十分でした。

前史:世界恐慌

1929年、世界恐慌が発生し、アメリカは大不況になります。

ニューディール政策史①ローズヴェルトの大統領就任

1933年3月、フランクリン・ローズヴェルトが大統領に就任します。

そしてローズヴェルトは、世界恐慌への対応として、ニューディールを宣言します。

ニューディール政策史②開始

1933年、ニューディール政策が開始されます。

金融の面では、銀行預金の払い戻し保証や、証券取引の規制を行い、経済の安定化を目指しました。

雇用の面では、国が新たな建設事業などを始めることで雇用を生み出し、さらに失業者への給付金を支給しました。

農業の面では、農業調整法(AAA)が制定され、農作物の価格下落への対応として、生産量が制限されました。

工業の面では、全国産業復興法(NIRA)が制定され、生産量・価格・労働時間などが調整されました。

ニューディール政策史③憲法に違反

1935年5月、全国産業復興法(NIRA)は、最高裁判所から違憲判決(憲法に違反するという判断)を受けます。

さらに1936年1月、農業調整法(AAA)も違憲判決を受けます。

これによってニューディール政策は、大きな改革を迫られます。

ニューディール政策史④第二次ニューディール政策

1935年5月~8月、新たな法律の制定が行われます。

労働者の権利を保護するワグナー法や、年金や失業保険を整備した社会保障法が有名です。

第二次世界大戦へ

1939年1月、ローズヴェルト大統領は、これ以上の改革を行わないことを宣言します。(ニューディールの終了)

ニューディールは、経済の回復には成功しましたが、失業率の改善には至りませんでした。

そして1939年9月、第二次世界大戦が開戦し、アメリカは戦争へ向かっていきます。



参考文献
木村靖二・柴宣弘・長沼秀世『世界の歴史26 世界大戦と現代文明の開幕』中央公論社,1997.
木村靖二・岸本美緒・小松久男編『詳説世界史研究』山川出版社,2017.
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