「産業革命」をわかりやすく解説

目次

産業革命とは

産業革命とは、工業を中心とする急速な技術進歩を指します。

18世紀のイギリスで起こりました。

その他の西欧諸国や日本も、19世紀末までに産業革命を達成します。

本記事では、主にイギリスの産業革命について解説します。

産業革命の内容

①蒸気機関の開発

18世紀初頭、トマス・ニューコメンが、石炭をエネルギーとする蒸気機関を開発します。

1769年、ジェームズ・ワットが、その蒸気機関を改良し、実用化していきます。

蒸気機関は、工場の機械や、船や機関車の動力として利用されていきます。

②綿工業の発展

1733年、ジョン・ケイが、飛び杼を開発し、綿織物の生産効率が大きく上昇します。

1785年、カートライトが、力織機を開発し、綿織物の機械生産を可能とします。

また綿糸の生産においても、ミュール紡績機の開発と改良によって、生産効率が大きく上昇します。

最終的には、綿糸と綿織物ともに機械生産されるようになり、綿工業の生産効率は従来の20倍以上になります。

③製鉄業の発展

銑鉄(鉄鉱石から鉄を取り出すこと)においては、18世紀初頭のコークス製鉄法の開発と改良により、生産量が大きく増加します。

18世紀後半、鉄の成形などにおいても、技術革新が相次ぎます。

これらの技術革新により、製鉄の生産量は70倍以上になります。

産業革命の結果

人口増加と経済成長

石炭の利用可能化と様々な技術革新により、イギリスの生活は豊かになっていきます。

これにより、人口増加と経済成長がもたらされます。

交通革命

蒸気船や蒸気機関車の発明により、交通革命が起こります

これにより、大量の人や物を迅速に輸送できるようになります。



参考文献
村岡健次・木畑洋一『世界歴史大系 イギリス史3 近現代』山川出版社,1991.
谷川稔・北原敦・鈴木健夫・村岡健次『世界の歴史22 近代ヨーロッパの情熱と苦悩』中央公論新社,1999.
長谷川貴彦『世界史リブレット116 産業革命』山川出版社,2012.
木村靖二・岸本美緒・小松久男編『詳説世界史研究』山川出版社,2017.
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