本記事における「古代ローマ」の範囲
本記事では、ローマ史における「王政ローマの時代」~「ローマ帝国の分裂」までを範囲とします
時期としては、753年~395年です。
古代ローマは、古代ギリシアと並んで、ヨーロッパの文明の基礎とされています。
古代ローマ史①王政ローマ
はじめの頃、ローマは王政(王によって政治が行われる統治形態)でした。
時期としては、紀元前753年~紀元前509年です。
しかし、ローマの民衆によって王が排除され、200年ほどで王政の時代は終わります。
古代ローマ史②共和政ローマ
王が追放され、共和政ローマが成立します。
共和政とは、王が存在しない統治形態です。
時期としては、紀元前509年~紀元前30年です。
共和政ローマ①身分闘争
共和政ローマの初期は、パトリキ(貴族)とプレブス(平民)の争いが中心的なテーマとなります。
共和政ローマ②戦争による領土拡大
共和政ローマの中盤以降、ローマは戦争によって領土を拡大していきます。
なかでも、ポエニ戦争(紀元前264年~紀元前146年)はよく知られています。
共和政ローマ③内乱の1世紀
共和政ローマの末期は、繰り返される戦争が一つの原因となり、「内乱の1世紀」と呼ばれる混乱期を迎えます。
時期としては、紀元前2世紀末~紀元前30年です。
古代ローマ史③ローマ帝国
ローマは、共和政の時代が終わり、帝政(皇帝を中心とする統治形態)となります。
時期としては、紀元前30年~395年です。
帝政のローマは、ローマ帝国とも呼ばれます。
ローマ帝国①パクス・ロマーナ
ローマ帝国の初期は、「パクス・ロマーナ」と呼ばれる平和な時代でした。
時期としては、紀元前30年~180年です。
なかでも、五賢帝(96年~180年)の時代は、古代ローマの全盛期として知られています。
ローマ帝国②3世紀の危機
ローマ帝国の中盤は、ローマ内部の争いが度重なりました。
時期としては、235年~284年です。
ローマ帝国③専制君主政
ローマ帝国の末期は、「3世紀の危機」を解決するため、これまで以上に皇帝の権力が強化されました。
この統治形態は、専制君主政と呼ばれます。
時期としては、284年~395年です。
東ゴート王国/フランク王国/ビザンツ帝国へ
395年、ローマ帝国は東西に分裂します。
西側は、西ローマ帝国となるも、すぐに滅亡し、東ゴート王国やフランク王国が台頭していきます。
東側は、東ローマ帝国(ビザンツ帝国)となります。
参考文献
桜井万里子・本村凌二『世界の歴史5ギリシアとローマ』中央公論社,1997.
松本宣郎編『世界歴史大系 イタリア史1 古代・初期中世』山川出版社,2021.
木村靖二・岸本美緒・小松久男編『詳説世界史研究』山川出版社,2017.
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