「3世紀の危機」をわかりやすく解説

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3世紀の危機とは

3世紀の危機とは、古代ローマにおける混乱の時代です。

時期としては、235年~284年です。

およそ50年の間に、約70人の軍人が皇帝(自称含む)となり、その大半が殺害されました。

この時代は、「軍人皇帝の時代」とも呼ばれます。

前史:セウェルス朝

パクス・ロマーナの終了後、ローマは混乱していきます。

セウェルス朝(193年~235年)の時代にも、ローマの混乱は解決せず、「3世紀の危機」が訪れます。

3世紀の危機史①マクシミヌス

マクシミヌスは、235年~238年の皇帝です。

セウェルス朝の滅亡後、皇帝となった人物です。

しかし、わずか3年で殺害されます。

3世紀の危機史②ウァレリアヌス

ウァレリアヌスは、253年~260年の皇帝です。

新たに台頭したササン朝ペルシアに敗北し、捕虜となりました。

専制君主政の成立へ

284年、ディオクレティアヌスがローマ皇帝となり、3世紀の危機は収束します。

ディオクレティアヌス以降の時代は、皇帝の権力が強化され、専制君主政の時代となります。



参考文献
桜井万里子・本村凌二『世界の歴史5ギリシアとローマ』中央公論社,1997.
松本宣郎編『世界歴史大系 イタリア史1 古代・初期中世』山川出版社,2021.
木村靖二・岸本美緒・小松久男編『詳説世界史研究』山川出版社,2017.
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